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zoom RSS 美樹さやかと上條恭介の関係について

<<   作成日時 : 2011/02/14 21:52   >>

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 公式HPでは『さやかの幼馴染。将来有望なヴァイオリン奏者だったが、事故により二度と演奏のできない体となる。さやかの思い人』となってる上條恭介。でも今イチ自分の中では疑わしいんですよね。
 5話の屋上でのバイオリン演奏シーンとかを見ていると、確かに深い付き合いなのかなと思ったりもしますが、6話でさやかは盛大にハブられてる。ちょっと公式を信頼しないという前提で検証してみたいと思います。



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 さやかが、上條にとってはどうあるのか。



■問題提起:さやかと上條は果して本当に仲が良いのか?

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 まずはこれまでの流れをまとめてみます。

 作中では、さやかが入院している上條に見舞いに行き献身的に支えるシーンが積み重ねられていきます。元バイオリニストだった上條の左腕は事故によって不随になっており、いつかまたバイオリンを弾ける日を夢見てリハビリを続けていました。

 そして現代医学では完治は不可能と診断されたことに自暴自棄になった上條の姿を見て、さやかは魔法少女としての契約をキュゥべえと結び上條の左腕は完治。バイオリンを弾ける腕を取り戻した上條が再び奏でる音色を聴いて、さやかは自分の幸せを実感するわけです…が。

 入院せずとも通院でいいと判断された上條は実家に戻っていました。いつも通り病院に見舞いに向かったさやかは肩透かしを喰らいます。ほうぼう探し回って、ついに上條の家の前に立って呼び鈴を鳴らす所で杏子に呼び止められて云々……が現状ですね。


 ここでポイントにしたいのは、さやかは「上條の左腕が完治してもまだ見舞いに行ける」と思っていた節がある所と杏子がさやかに対して言い放つ台詞です。

 6話のさやかが上條の退院を知るシーンですが、これは夕方頃。そして夜、上條の家の前に立つさやかに杏子は「会いもしないで帰るのかい?今日一日追い掛け回したクセに」と言い放ちます。

 夕方から午前一時頃になるまで、さやかはずっと上條の家を探してたんです。

注:午前一時ごろまでというのはまどかがキュゥべえに呼び出されるシーンのこのカットの時計で判断しています。

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 おかしいと思いませんか?上條の連絡先ぐらい知ってそうなのにさやかは知らないんです。

 上條と懇意にしているのなら、夜遅くまで捜し回る必要なんてない筈です。


 さやかと上條が偶発的に出逢い、詳しいことは良くわからないまま別れた・・・のならわかります。しかし彼らは互いを名前で呼び合う関係であり、病院のスタッフが完治するまでは上條の支えになってくれると嬉しいと言われるような立ち位置だったりしたワケです。


 違和感を感じませんか?


■ならば、どういう関係であるのか

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 上條とさやかの関係として、あり得る可能性を挙げてみましょう。

・幼馴染み(幼少期から現在まで関係が続いている)
・恋人
・友だち
・知り合い


 まず、現在まで付き合いが続いているなら家や連絡先を知ってるでしょうからこの線は消えます。恋人や友だちなら連絡やら尚の事、言伝てやらがあるハズです。

 何というか、携帯がある今の時代において相手の家を探してあちこち探して回るようなローテクこの上ない行為をしなきゃならないような恋人や友だちっていないと思うんですよ。

 だから関係としてありうるのは「ほぼ知り合い程度の友だち」であって、決して恋人や親友や幼馴染みでは無いんです。


 もう容赦なく整理してしまうと、さやかと上條の関係は「上條が事故で主に左腕を痛めて入院している間」でないと成立しなかった関係であった可能性が非常に高いのです。

 ここから、どういった解釈が正しいのかと考える上で提示したい可能性は↓です。

・一介のバイオリン奏者とその追っかけ 

 ちょっと身も蓋もないので、もう少し納得のいく形で構成したいと思います。


■ほぼ一方向にしか向けられない、与えられない感情

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 第三話のアバンでさやかは上條との出逢いを想起します。将来有望なヴァイオリン奏者と言うにふさわしい上條の演奏を聴いて感動する幼少期のさやかの姿が描かれています。

 ですが、ここから現在に至るまでの思い出は最新話まで何一つ語られていません。

 初めての出逢いから色々な思い出を経て事故があって今・・・っていう想像をしても良いのですが、ここから入院までの間が全く空白で、事故にあって久方ぶりに上條が見舞いに来たさやかと再会したと考えるとどうでしょう。

 上條とさやかの関係性は幼少期に断ち切れていて、それでも諦めきれなかったさやかが事故に遭い左腕が不随になり孤独になった上條の元に現れたのだとしたら?


 第一話でまどかは一緒にCDショップに寄ろうとさやかに誘われて「上條くん?」と返します。少なくともさやかが上條に見舞いに行くにあたってCDを購入して持って行くというコトのは常態化しているというコトです。

 第三話でも上條が「いつもありがとう。さやかはレアなCDを見つける天才だね。この人の演奏は本当に凄いんだ。さやかも聴いてみる?」なんて台詞で二人でイアホンを分け合います。二人で共有できる時間に、さやかはドキドキしながらも温かい気持ちになります。

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 しかし上條は演奏を聴きながら窓の外に視線を向けて涙を流すのです。決してさやかに哀しみをぶつけたりはしない。

 これを深い関係にあっても涙を見せたくない上條のプライドと解釈するのもアリですが、結局さやかと上條の間には簡単に埋められない心の距離(誤解や齟齬などではなく、簡単には踏み込むワケにはいかない関係の浅さ)があって、上條を支えることの出来ない位置にあるさやかは何とかして上條に近い立ち位置にいたいと考えてたんじゃないですかね。

 そして第4話です。アバンで出会った看護師さん達には「励ましになってくれるといいんだけど」と言われるさやか。大人というか第三者の視点からすれば、やはり友だちではなくただの見舞い客みたいな立ち位置で見られてた可能性が高いワケです。

 んで、Bパート。ここで初めて上條はさやかに感情をぶつけます。簡単にはぶつけられない感情をぶつける切っ掛けになったのは何あろうさやかが上條の見舞いに行く時に持ってきていた話のタネとして機能していたCD。

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 さやかが献身的に行なってきた行為を否定するわけです。しかも、CDを叩き割って完治しない傷であることを告げる場面でも上條はさやかを見ない。あのくだりでさやかが上條にしてあげられることは底を尽きてしまいます。

 自然と上條に振り向いてもらう為に出来るコトは『上條が被っている不利益を解決するコト』に絞られるのです。


 他の解決方法といっても、他に何がありますか?深い信頼関係も築けていない状態で絶望している相手に語りかけられる言葉が、差し伸べられる手が簡単に見つけ出せますか?

 そして、さやかは魔法少女としての契約を交わし…叶えてもらえる願いで上條の左腕を完治させます。


 完治したことを喜ぶ上條ですが、彼がさやかにそれを感謝するコトはありません。何故なら完治させた原因がさやかにあるなんていう事は知る筈もありませんし、それを告げた所で信じてもらえる筈も無いのです。

 上條がさやかに感謝したのは何度も見舞いにきてくれたコトで、謝罪したのは第4話で感情をぶつけたコト。ここで今までの関係が殆ど清算されてしまいます。

 清算したらあとはそのまま別れるだけです。

 上條にとってはいつも見舞いにきてくれる相手でしたが、連絡先や住所やらを告げる関係では無かったと、そこまでの立ち位置にさやかは無かったというコトではないでしょう。


 だからこそ、さやかは上條の退院を知ってから日が変わっても彼の居場所を探し続けたのだと思います。

 上條と、入院中に続けてきた関係を継続したいが為に。


■さやかが叶えようとした願いの変遷

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 少し注意して貰いたいのは、さやかが目指そうとしている正義の形・マミさんの体現していた魔法少女としての理想というものと彼女が希望していた願いは別な物という事です。

 ここら辺キュゥべえ…というか魔法少女になるシステムというのは良く出来ていて、魔法少女と契約する代わりに「好きな願い」を何でも叶えてくれるようになっています。

 「好きにしていい」って言われたら、何を願いますか?自分の都合の良い願いを叶えようとしますよね?

 叶えたい願いを「不特定多数の他人の為」に使うというのはつまりは自分にとって他人の幸せを願うことが幸福であるという事です。普通に考えれば、そんな博愛主義者はいないワケです。

 そこら辺の都合の良さを魔法少女になって清算しようとするか開き直って欲望に忠実に突き進んでいくかの違いが、この作品における利己主義で動く魔法少女とそうでない魔法少女の違いだと思います。


 さて、魔法少女になる際のさやかの願いは最初から上條に関するものに絞られていた感じがあります。第二話において屋上でまどかに幸せバカの講釈を垂れている時も、想起しているのは上條くんのコトですし。

 続いて第三話のアバンで上條くんの涙を見た後、マミさんの魔法少女研修の帰り道で願い事の内容を他に困っている人の為に叶えたいとマミさんに相談します。まどかに「上条くん」って言われるあたりまどかには大分上条くんに対しての思いをぶちまけている感じではあります。

 ちなみに、マミさんには上条くんの為に願いを叶えることに関しては否定的でした。


「でもあまり感心できた話じゃないわ。他人の願いを叶えるのなら、尚の事自分の願いをハッキリしておかないと…

「美樹さん、あなたは彼に夢を叶えて欲しいの?それとも、彼の夢を叶えた恩人になりたいの?


 さやかの根源的な願いは上條にとって大切な人になる(杏子に言わせれば「自分のものにする」)コトです。それをハッキリさせられない…「拒絶されるのが怖い」から、行為としては具体的であっても意思としては抽象的な表現しかしたくないんだろうと思います。

 マミの返答にしても、結局は第三者にしかなれないコトを突きつけている訳で。そりゃ目も背けますよね。

 で、さやかは第4話アバンのEV降下中の逡巡と上條の絶望を経て魔法少女になるわけです。

「もしも私の願い事で、恭介の体が治ったとして…それを恭介はどう思うの?

「『ありがとう』って言われて…それだけ?それとも、それ以上のことを言ってほしいの?

「…私って、イヤなコだ」


 行為による上條への影響を考えるわけです。本当に望んでいるものかどうか。そして、そのコトが上條とさやかとの関係にどう寄与するのか。

 どの道、魔法少女として契約して叶えられる願いによる見返りとして上條にとって大切な人となるコトは正攻法でもない。

 でも、今まで続けてきた関係はもう続けられない。それならば彼の願いを叶えよう。


 果たしてそんなさやかの行動は果たして自分の願いをハッキリさせてきっちりと決意した上でのモノなのか。

 だってほら、まだ日常に帰れると思ってるじゃないですか。

 今までの関係を続けたいと、そう思っているじゃないですか。


■行き着く先

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 ソウルジェムの真実も明らかになり、どうあっても幸福な結末が迎えられそうに無いさやかの明日はどっちだ。


 あり得る展開としては、まずは上條くんに拒絶される可能性が大だと思います。そこを杏子に突っ込まれて激昂して所を倒されるというのも織り込まれていると思います。

 そもそも、第6話で杏子に云われた台詞がさやかを激昂させたのはあながち真実を抉っていたからでもあるでしょう。

「惚れた男をモノにするなら、もっと冴えた手があるじゃない。折角手に入れた魔法でさ、今すぐ乗り込んでいって坊やの手も足も二度と使えないぐらいに潰してやりな。アンタ無しでは何も出来ない身体にしてやるんだよ!そうすれば今度こそ坊やはアンタのモノだ。身も心も、ぜ〜んぶね?」

 確かにもっと具体的な方法は幾らでもあるし、それを選択することも出来た。でもそれをしなかったのはひとえにさやか自身にある良心と美徳だったワケです。マミさんの言葉もあって悩みぬいた結果の彼女のエゴも考慮した上での中立的な選択が「上條の左腕を治すこと」だっただけに、それを踏みにじられれば怒りますよね。


 最後までに上條くんはさやかに本当の優しさを与えてくれるのか、さやかは上條に自分の気持ちを伝えられるのか。

 そういった所を見ていくと、また話に深みが出るのではないでしょうか。






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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時

この作品の登場人物は皆恐ろしいくらい人間の心が現れていますね・・・

なるほど、て思いました。
shibon
2011/02/23 02:11
見た目の凄惨さだけでなく登場人物の感情が生々しく描かれてるからこそ、7話のヒキにつながるのかな・・・と思います。

コメントありがとうございます。
エコール
2011/02/23 02:19
幼馴染みたいですね。それなのに住所も教えないくらいの一方通行の関係とは。
ライ麦
2011/02/25 05:52
さやかが家に行くのを躊躇ってた、という最も蓋然性の高い選択を排してますよ
また、深夜1時ならさすがに会いに行こうとはしないでしょう

2012/06/02 05:02
お見舞いに行ったのは学校が終わってからでしょうから、夕方(学校が終わる時間)→夕方(上條家の前)で恐らく3時間もたっていないかと。どちらにせよ、上條家の前で杏子と会話するシーンでは日が傾いている程度で夜ではありませんから、杏子の「今日一日〜」というセリフには若干違和感を感じますけどね。となれば、杏子の「今日一日〜」は下校から日がくれるまで。つまり自分が自由に使える時間を使って追いかけ回した。という意味として捉えたほうが自然ですかね。
あっそれ山
2012/11/09 16:09

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