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zoom RSS BLOOD-C 第八話「よのなかよ」感想

<<   作成日時 : 2011/09/03 13:10   >>

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 小夜と他の人々との認識が確実にズレてゆく。気付いたとしても、もう取り返せないだろうと思える程に。(以下、話進まない)




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 サムネホイホイとか無いよなぁと思いつつ。




[粗筋]
 巨躯の<古きもの>との戦いをクラスメイトの時真慎一郎に目撃された更衣小夜。直ぐ側の小川で血を拭い応急処置をする中で小夜は時真に何をしていたのかを問い質され、自分が<古きもの>と戦っていることを告白する。それを聞いた時真は深く詮索せず、小夜を神社まで見送り別れる。

 あの戦いから三日が経過し、久方ぶりに小夜は私立三荊学園に登校する。ののやねねがいない、日常の風景を見せつつもやはり何処か抜け落ちた感じのする教室。クラスメイトが校庭にある「何か」に気付いた。それは間違いなく<古きもの>であった。小夜を視認して校庭から教室へ襲撃する<古きもの>。一気に恐慌状態に陥ったクラスメイトを次々に<古きもの>は喰らっていく。
 守らなければならない。逡巡の後に小夜はクラスメイトの前で刀を抜き、<古きもの>に向かっていく。



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◆今回の百人一首◆

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【百人一首(八三番):世の中よ 道こそなけれ 思ひ入(い)る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる(皇太后宮大夫俊成)】

現代語訳:この世の中には、悲しみや辛さを逃れる方法などないものだ。思いつめたあまりに分け入ったこの山の中にさえ、哀しげに鳴く鹿の声が聞こえてくる。

※引用元:小倉山荘『ちょっと差がつく百人一首講座』

 時定くん絡みで用いられるのかなぁと思ったんですが、肩透かしでしたね。今一この歌の要素が何処にあったのか掴みづらいんですが、きっと唯芳の心情を示していたんじゃないか…と思い至りました。前回から何かを隠匿していると明示された彼は今回も謎の行動をしつつ、小夜に噛み合うことの無い問いかけをします。

 仔細はハッキリしませんが、唯芳の所作から伝わる心の痛みは間違いなくこの歌と重なっていると思えます。


■人の形をした異形

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 今まで何度か小夜の異常性については触れてきました。例えば三話終盤において覚醒した時の人格の豹変もその一つになります。今回取り上げたいのは「小夜が守ろうとしてきた事」と「その想いで為してきた事」の決定的なズレ、そこから見いだせる異常です。

 浮島に住む人々を守る、その想い・約定をもって小夜は御神刀を手に取り<古きもの>を次々と討ち果していきました。しかし三話以降で小夜が目の前で犠牲者を出さずに<古きもの>を討ち果たせたのは、五話の市女笠を被った目玉を相手にした時だけです。
 いつもの事として受け流してきました(時には「こうだったんじゃないか」とフォローしたりもしていました)が、常に<古きもの>と対峙するのに少し時間を取るんですよね、小夜は。もっと勘が良いというか神経を尖らせているのであれば殺気を感じた段階で周りの人間を遠ざけたりしているハズです。

 これを「覚醒前の小夜が鈍感であるからだ」と考えるならば、小夜はまだ特異な人間だという評価に留まっていられるでしょう。しかし、「無意識下で小夜は周りの人々を無視して<古きもの>との決闘を行っている」と考える事が出来るならば、彼女は人間からすれば異常な存在だと認定されます。

 「小夜は周りの犠牲を厭わずにただひたすらに<古きもの>を討とうとしたのだ。周りの犠牲を最小限に抑えることはしない。それで<古きもの>が討ち果たせなくなれば本末転倒だから」という言い訳も可能ではあります。しかし小夜の本来到達したかった(邁進していた理想の)結末が、求衛のの・ねねのような「自分の戦いに何の関わりの無い者たちを誰一人欠かすコトなく<古きもの>を殲滅して幸せに生きていく」というものだった以上その言い訳が成立しないコトは明確でしょう。

 このズレが何を示すのか。小夜は、もしかしたら人間として異常なのではなく人間から見て異常な存在なのかもしれません。何故他人が殺される可能性がありながらも微塵も防ぐ行動に出ず看過するのか、それは小夜も<古きもの>と同様に人間ではない「化け物」であるから…ではないでしょうか。

 今回の冒頭で小夜が時真に<古きもの>と戦っていることを告白するくだりでこんな会話があります。

時真「俺は信じるよ、あんたの話。目の前で見てるしな。あの『化け物』も」
小夜「違う
時真「…えっ?」
小夜「あっ、いえ。あの…『化け物』じゃなくて、<古きもの>です」
時真「妙なところにこだわるんだな」
小夜「そうでしょうか」
時真「どう呼んでも同じだろ」
小夜「そう…でしょうか…」

 何故『化け物』とくくられてもいい<古きもの>を正確な呼称を貫くよう時真に告げたのか。潜在的に『化け物』と小夜自身がそう呼ばれる可能性に対して拒絶反応を示したのでしょうか。最悪同じ様に『化け物』で括られたとしても、自分は<古きもの>と戦っている味方なのだと正当性を確保しようとしたのかもしれません。<古きもの>と自分との戦いを正当化させようとした、なんて可能性も挙げられますね。


 どんな理由があるにしろ、今回のラストで私立三荊学園に<古きもの>が襲撃した際に小夜が今まで一番身近で過ごしてきたクラスメイトを見殺しにした事実は揺るぎないものであるので、果してどう落とし前をつけるのかというのはいい加減適当に回避せずにキッチリ描写して欲しい所です。

 やっぱりアレなんですかね、「実験」の前段階の下準備で組み込んだ「設定」(鍵?)が悪い感じに空回っているのかなとか邪推しちゃいますよね。


■血を吸ったのは

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 今回の話は7割ぐらい本筋を進めるような要素は無かった、無かったというか3割ある濃い部分に7割分の水を入れて希釈したような感じであったので、前回・前々回と比べると非常にスカスカした印象なのですがその中でもサラッとぶち込まれた重要な会話がありました。

 ギモーブに訪れた小夜の父・唯芳とギモーブ店主・七原文人との会話です。

文人「小夜ちゃん、ちゃんと朝御飯食べて学校へ行ったよ?」
唯芳「そうか」
文人「でも…辛そうだった。とても」
唯芳「…そうか」
文人「また、『唯芳さんに心配かけて』とか思ってるんだろうねぇ。小夜ちゃん、父様が大好きだから」

文人「血は、やっぱり重要って事かな?
唯芳「(顔を背ける)」
文人「コーヒー飲む?」
唯芳「いらん」
文人「そう…。じゃあ、他のものが、いいね」

 やはり前回<古きもの>が暗示した通り、唯芳と小夜の関係は仮初めのものなのでしょうか。ならば何故その関係が成立しているのか。前述した通り小夜が人ではないとするなら、「<古きもの>を倒せるのはお前(小夜)しかいない」と語る唯芳は唯の人間であるハズです。この二人にどうやって親子関係が芽生えたのか、芽生えることが出来たのかを解明する要素が文人が語る「血」ではないのでしょうか。

 小夜に同族・同類を嗅ぎ分ける機能があるとして、たとえ小夜自身の記憶を改変したとしても改変した後の設定に小夜が物理的(肉体的)に馴染めなければ意味が無い。その為のカモフラージュとして唯芳は小夜と同族である文人の血を飲んでいるのではないか、とか。倒れてたのは血を飲む事による副作用というコトで。

 その後三日経って学園に登校するという小夜に、唯芳がいつもと違う感じの会話をしようとするんですが小夜にはその意図が伝わらず……噛み合わないというか、いつも(と規定されている部分)に引き戻されるんですよね。まるで誰かに定められたように。どうにもならないといった部分に半ば諦めたような辛い表情を見せる唯芳は今回のMVPだったと思います。

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 他の謎に関しては、「あんたは特別だ」「あんたはそうなんだな、『今』は」と言った時真についても気になりますが、小夜が交わした約定にまつわる「罰と褒美」も気になります。まさか褒美が与えられるとは。というか褒美って何なんですか絵に描いた餅なんじゃないんですか罰しか考えられてないんじゃないですか。
 どうしても力関係においては小夜と約定を交わした相手の方が上としか思えないので、今ある諸々の設定が破綻していくコトも織り込み済みで約定が存在しているのかなーなんて邪推してしまいます。

 考える部分は所々ありますが、はっきりと分かるまで置いておきましょう。考えても仕方ないです(進行が遅くて少し投げやりに〆


◇次回、第九話「こころにも」◇

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【百人一首(六八番):心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな(三条院)】

現代語訳:本当は死んでしまいたいくらいだけど、心ならずも生きながらえてしまったなら、今眺めているこの夜ふけの月が、きっとさぞかし懐かしく思い出されてくることだろうなあ。


*次回予告台詞*
鞆総「君は、何者なんだ」
小夜「私は…浮島神社の」
鞆総「そうじゃない!君は…!!」
筒鳥「更衣小夜さん?これ全部、アナタが殺したの?」

小夜「次回、BLOOD-C『こころにも』」


 光規制が無くならないよー。三,四話はまだ看過されてたのかなぁと思えるような厳しさですけど、この規制も戦闘の激しさのバロメーターになっていると思えば何とか耐えられるでしょう。あと小夜が受けた攻撃にも光規制が入れば苦戦してたんだなぁと共感出来るのではないかと。

 さておき、ついに筒鳥先生が(多分)大活躍してる回が来そうですよ。あとギモーブが印象的に映しだされてましたね。というかあの時(五話かな)貰っていたギモーブだったら怪しさが倍増しますが、まぁそれは無いでしょう。

 次回は小夜が異常な存在として級友からハブられて、筒鳥先生が擁護しつつトドメを刺してボロボロになって帰ってきて、夜の神社で時真に抱かれるみたいな展開ですかね。

※そういえば時真(ときざね)くんの表記を長いこと時定(ときさだ)くんにしていました。修正してます、ごめんなさい。

 これまで出された死体の行方も解明されたら嬉しいですけど、そこまでは期待しちゃいけないよなぁ…。多分前半は今回ラストの<古きもの>との戦いで尺埋まって後半は<古きもの>出ないんじゃないかなーと。

 期待しない方がそれなりに楽しめるので、ハードルはガンガン下げていきましょう。

 ではまた来週。



 次回予告のくだり以外出来てたのに寝てたので記事上げるの遅れました、すみません。

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◎BLOOD-C第8話「よのなかよ」
フルキモノを倒したところをトキザネに見られる。その血はお前のかときかれ、違いますいう。よかったいう。そして川へ連れて行く。あれはなんなんだと聞かれる。誰にも話さないと約... ...続きを見る
ぺろぺろキャンディー
2011/11/29 20:58

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