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zoom RSS BLOOD-C 第十話「ふくからに」感想

<<   作成日時 : 2011/09/17 11:54   >>

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「ののねね!?殺されたんじゃ・・・!」「残念だったなぁ、トリックだよ」(以下、そんな感じで)




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 話が進もうとしているだけで嬉しくてしょうがない。




[粗筋]
 母についての記憶が存在しないことを父・唯芳に訴えかける小夜。神社の境内に風の音だけが響き、木の葉が何枚か散る。その夜陰に乗じて<古きもの>が姿を表した。父から御神刀を手渡され戦闘態勢に入る小夜。長い髪に首から下が脊椎のみであるのを隠すような外見のそれは、斬りかかる寸前で実体を無くし小夜に有効打を入れさせない。

 苦戦する小夜の前に先程別れた筈の時真慎一郎が石段を昇って現れた。鳥居をくぐり、小夜に近づいてくる。<古きもの>の姿がふっと消えて時真の頭上に現れた。気付いた時真を有無をいわさず<古きもの>が上から覆いかぶさり呑み込んでいく。意図に気づいた小夜が覚醒して時真の元へと駆ける。しかし<古きもの>が其処から消えた時にはもう、彼がいた筈の石畳には血溜まりしか残っていなかった。

 激昂して刀を構える小夜に<古きもの>が自分に閉じ込められた何かを抉るように言葉を投げかけてくる。痛みが走り、記憶が曖昧になる。意識が朦朧とする中で、それでも一瞬の隙をついて小夜は<古きもの>を両断した。ぐらつく。意識を失い倒れた小夜を、唯芳は何も言わず抱きとめた。

 目を覚ますと朝になっていた。夢か現か、吟味する内に七原文人が部屋を訪れた。以前同様珈琲を持ってきたという文人。それを美味しいと飲む小夜。何か欲しい物はないかと聞いた文人に、ギモーブが欲しいと答えた。
 浮島神社本殿。小夜の父・唯芳は座して御神刀を静かに見つめていた。そこに現れた文人は小夜が目を醒ましたこと・珈琲を飲んだらスッキリしたと、ギモーブが欲しいと小夜が言ったコトを唯芳に告げる。まるでそれがおかしくてたまらないかのように。
 そして「食べて準備しないといけない」という文人の言葉を最後に、唯芳はその朝ついぞ姿を見せなかった。

 父のいないまま朝の祈祷を終えてカフェ・ギモーブを訪れいつものメニューを頼む小夜の元に、担任の筒鳥香奈子が現れた。古くからの伝記や神話に興味があったという筒鳥は今日浮島神社の保管庫にある古書を読ませて欲しいと小夜に頼み込む。父が不在でありながらもどうしても断り切れなかった小夜は筒鳥を保管庫に連れて行く。

 保管庫で古書を眺める筒鳥。小夜はそこで以前父がいった事の齟齬に思い至る。だが、筒鳥はそれ以上の違和感を小夜に提示してきた。古書であるならばあり得ない、経年劣化の欠片も無い新しい紙。何かを感じた小夜は他の段の古書を、古書とされてきた本を手に取りめくる。中身は白紙だった。どの本も、それらのどの頁も。

 「「だから、偽物なの」」

 声がした。懐かしい、しかしそこにあってはいけない者たちの声が。小夜が振り返った先には、死んだはずの求衛のの・ねねがいた。俄には信じられない光景を目の前に、小夜はしかしそれらが本物である事を確信していた。筒鳥が小夜に語りかける。

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 「もうそろそろ終りにしましょ?こんな茶番劇は



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◆今回の百人一首◆

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【百人一首(二二番):吹くからに 秋の草木(くさき)の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ(文屋康秀)】

現代語訳:山から秋風が吹くと、たちまち秋の草木がしおれはじめる。 なるほど、だから山風のことを「嵐(荒らし)」と言うのだなあ。

※引用元:小倉山荘『ちょっと差がつく百人一首講座』

 今回の歌は「風雲急を告げる」ないしは「物語も終わりが近づきつつある」というのを示しているのかなぁと思います。作品内の季節内においてはまだ夏ごろであるので歌の季節感に合わせるのも問題ですしね。

 この作品において「山から吹く秋風」は誰のことを指すのか。七原文人か、筒鳥香奈子か。


■父の吐いた嘘

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 色々と謎が解明されようとしているみたいですが、目下怪しいのは小夜の父・唯芳ですね。小夜の一番近くにいながらその実彼自身において不明瞭な事が多すぎるという。どういった部分が怪しいのかは7話で搭乗した鎧武者の<古きもの>が呵々大笑して語ったとおりでしょう。

「お前の父親…『唯芳』がそう言ったのか?『あの神社』で?神妙な顔でもして『神刀だ』とお前に渡して?これは可笑しい!」

「これが笑わずにいられようか?『唯芳が』、『お前に』、『我らを倒せ』などと!お前も唯芳も愚かすぎる。いや誠に阿呆なのか!」

(小夜が「母が亡くなってからもずっと支えてくれた」のだと父との絆を主張するのに対して)
「『それ』は一体何の話だ…?だから『それは何の話だ』と聞いている!」


 恐らくこの作品の当初から継続されてきた「小夜が人間として<古きもの>に対峙するという構図」そのものが欺瞞にみちたものだったのではないでしょうか。これらの何処が覆されるものであるのかを吟味する前に、まずは今回小夜が疑問点として挙げた部分を紐解いてみましょう。

 保管庫で筒鳥センセがなんちゃって古書をめくっている時の小夜の独白です。

「唯一、倒せるものが…御神刀……?」

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 この小夜の想起した部分について、実際第二話においてどういった形で語られているか確認してみましょう。

「<古きもの>と名付けたのが誰なのか、やはり…どの書物にも記されておらん。しかし、その名が表すように古より人を喰らうものとしてあったのは確かだ」

「対している小夜が最も承知しているだろう…奴らは強い。」

「そして奴らを倒せる唯一のものが……」小夜「御神刀…」

「そうだ。…お前の母も御神刀を手に<古きもの>と戦い、そして敗れた」


 小夜が感じた違和感を辿るカギは5話ラストにおいて保管庫で小夜が見ていた古書の絵にあります。

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 分かりますね。唯芳は保管庫の古書について精通している筈であり、また今現在<古きもの>を殲滅しようとする勢力であるのに「<古きもの>を倒せる唯一のものが御神刀である(御神刀しか無い)」とハッキリと小夜に告げてしまっているのです。

 刀を持った男が二人、<古きもの>とされる妖怪に向かっている画像はまだ言い訳が効くでしょう。しかし、その次の弓を持った男が妖怪に向かっている画像は完全にアウトです。唯芳は少なくとも現存している<古きもの>を討ち倒す為の唯一の武器が御神刀であると説明していなければいけなかった筈です。

 ここから読み取るに、まず「人間が、浮島神社の人間が御神刀をもって<古きもの>を討ち倒してきた」というのは間違いなく嘘でしょう。そもそも公式のBLOOD-PEDIAの浮島神社についての記述を見ると、浮島地区にはもう一つ一般的な祭事が行われる神社があり、浮島神社は大した影響力をもつ神社ではありません。これまでにそのもう一つの神社との関連がまともに取り沙汰されていない時点でその怪しさが伺えるでしょう。

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 果して、浮島神社はどういった目的の元に建立された神社であるのか。そしてそこに祀られている(祀られている)とされる御神刀はどういったものであるのか。御神刀が妖刀とかだとドキドキしますよね。ここまできたらちょっとは期待したいと思います。


■七原文人対筒鳥香奈子?

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 御神刀が妖刀であった場合、もしかしたらそこに住む神主さんも危ない人だったりするのかもしれませんね。<古きもの>みたいな妖怪が神主なのかも……。
 そんなアプローチをしてみると、唯芳も普通の人間では無いのかもしれません。

 七原の発言も怪しいことこの上ないですしね。

小夜「そういえばギモーブは赤い色をしているものなんですか?」
文人「何を混ぜるかで変わるんだけど、でも小夜ちゃんにはコレが一番かなって
小夜「えっ…?」
文人「好きでしょ?小夜ちゃん。赤い色と、この味

文人「小夜ちゃん、起きたよ。珈琲飲んだらスッキリしたって。あと、『何が食べたい』って聞いたらギモーブだって
文人「…あなたも、お腹が空いたでしょう。食べて準備しないとね

文人「今の小夜ちゃんにとってはそうかもね」
小夜「えっ」文人「学生さんだから」小夜「ああ…」

文人「慣れてるつもりだったんだけど、気を抜いちゃダメだね…」「大丈夫、もう済んだし

 今回の発言を見ると、七原は寧ろ人外では無くて人間で唯芳や小夜のようなイレギュラーを管理というか操っているというかしているように思えますね。謎の独白シーンの小夜の背中に接続された謎のパイプといい、何をしているのかは全くわかりませんが。

 恐らく唯芳は立ち位置的に<古きもの>寄りであるか<古きもの>そのものであるかのどちらかで、人間だとしても御神刀に何らかの因果関係があることからまともな存在でないのはもう揺るぎようがないでしょう。

 んで筒鳥先生やののねねが何処に所属するかっていうと小夜の同属だったりするんじゃないかと。今の所考えられるのはそこなんじゃないかと思います。もしくは人間でありながら小夜に近づこうとする存在なんじゃないか、みたいな。

 という事はですよ、小夜対七原文人よりかは筒鳥対七原みたいな感じになってなんか小夜そっちのけで盛り上がったりなんかしちゃうんじゃないですかね。

 そういうのも観ていきたいんで後2話頑張ってほしいと思います。


■ののねね復活!

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 今回のラストにおいて求衛のの・ねねがどれだけBLOOD-Cにおいて重要な位置にあったかが再確認出来たと思います。退場した6話以降、7・8・9話とそれはそれは簡素な内容でまるで雑穀米を食うかのような状態であったのですがここにきてコシヒカリにササニシキですよ。

 双子の相乗効果が可愛さにも妖しさにも重ねがけされていて「えっ何で生きているの!?」っていうツッコミも霞む程です。いやーののねねいいわー。何ていうか6話聞いてBLOOD-R聴いて「ああ、終わった・・・」と思ってからのこの展開ですからそりゃまぁ飛び上がるくらい嬉しいです。

 ただまぁコレでののねねも人外確定しちゃったのが残念ではありますけどねー…。以前5話ラストで小夜とねねが会話していたシーンでこんな台詞がありました。

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小夜「違いますから。…同じでも違いますから、わかります」
ねね「流石小夜ちゃん。でも、それだと比べるものがなかったらどっちが正解かわからなくない?」
小夜「正解があるものならそうなりますが…。ねねさんはねねさんで、ののさんはののさんですから」

 結局この会話の真意というか奥に隠されていたものが何であるかはわからないままでしたが、今回の事を踏まえて考えると小夜は三荊学園でクラスメイトとして接する以前にののねねに出逢っていた可能性が高いですよね。そして二人を分けられる要因が「同族だからではないのか」という可能性にまで行き着いちゃってイメージが荒ぶります。

 いいじゃないですかののねねと小夜みたいな関係。んで吸血鬼なら尚背徳感が増して好しですよ。母娘のような関係もありつつでいいじゃないですか!(中略)いいじゃないですか!

 あと2回ぐらいなんで勢いで突っ走っていってもらいたいものです。

 …そういえば筒鳥センセとののねねの髪の色って似てますけど何か意味あるんですかね?


◇次回、第十一話「たれをかも」◇

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求衛「小夜ちゃん、『更衣』って意味知ってる?」
小夜「意味・・・・・・?」
筒鳥「『更衣』っていうのはね、『衣替え』の事。あなたにピッタリの名前よね?
小夜「次回『BLOOD-C』、『たれをかも』」

【百人一首(三四番):誰(たれ)をかも しる人にせむ 高砂の 松もむかしの 友ならなくに(藤原興風)】

現代語訳:誰をいったい、親しい友人としようか。(長寿で有名な)高砂の松も、昔からの友人ではないのに。


 色々あったBLOOD-Cの残すところあと2話となりまして。まぁ何といいますか全6話で良かったんじゃないかとかノイタミナ枠の話数(全11話)でもっと詰め込んだ方が良かったんじゃ無いかとか色々ありますが、全ては最終回まで置いておいて次回を待ちたいと思います。

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 うん、時真君についても語りたいなと思ってたけど次回予告の各カットみたら彼生きてるみたいだしね。特にノータッチでいきます。あと小夜の正体についても今回の前半部分でなんやかんやと色々言われていましたが、推測入れるよりかは次回でハッキリと説明した方がいいのかなと思いましたので保留しておきます。

 さてそれでは残り二回、どんな展開になるのかしっかり見たいと思います。また来週。


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父に、母の名前がわからないという。そして、女性タイプのフルキモノが襲来。髪の毛の中は背骨しかなかった。しかし、己の意思の通る動けぬはどうこういう。エサを食べたいが、まず... ...続きを見る
ぺろぺろキャンディー
2012/01/14 22:02

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